舛添氏と4月に旗揚げ? 鳩山弟の新党構想

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   「政治とカネ」をめぐる問題や外交・経済政策の迷走で民主党への失望感が広がっている。一方で自民党も「再生」したとは言い難く、第3極への期待が高まっている。そんななか、首相の弟、鳩山邦夫元総務相が週刊誌で新党構想をぶち上げた。同じく離党の噂がある舛添要一前厚労相とタッグを組めば、7月の参院選の台風の目となる可能性もある。

「舛添さんとはもうすでに何度か話をしていますよ」

『週刊現代』に鳩山邦夫氏の新党構想が掲載された。
『週刊現代』に鳩山邦夫氏の新党構想が掲載された。
「政界再編を起爆剤にして、今の亡国の政治を断ち切る」

   鳩山氏は『週刊現代2月27日号』のインタビューのなかで、自民党を出て新党を結成する構想を明らかにした。無所属の平沼赳夫元経産相やみんなの党の渡辺喜美代表とも連携しながら、民主でも自民でもない「第3の政治勢力」を結集したい考えだ。

   新党結成といえば、自民党内で執行部に批判的な発言を繰り返している舛添氏の動きも注目される。鳩山氏はインタビューで

「舛添さんとはもうすでに何度か話をしていますよ。彼には国民からの期待が集まっている。ただ、彼一人では何もできないのもまた事実ですから、私が支える側に回ってもいい」

と語り、舛添氏と一緒に「第2自民党」を作る可能性も示唆した。気になる旗揚げの時期については、

「4月です」

と明言。2010年度予算の成立をうけて政界が選挙モードに入ると見られる4月に照準を定めて、新党結成に動くことを宣言したのだ。

   もっとも、鳩山氏の新党構想が浮上するのは今回が初めてではない。日本郵政の西川善文前社長と対立して総務相辞任に追い込まれた09年6月には、総選挙直前ということもあり、自民党を離れて新党結成に動くのではないかと噂された。民主党政権が誕生した後の09年11月には、講演会で「死ぬまでに環境新党を作りたい」と新党結成への意欲を表明している。

自民党に変わる第2勢力となる可能性まである

   さらに遡れば、鳩山氏は離党を繰り返す「根なし草」のような政治生活を送ってきたといえる。1993年に自民党を離党したあと、新進党を経て民主党の結成に参加。その後、99年の東京都知事選では民主党を離党して臨んだが、石原慎太郎氏に敗れ、自民党に復党した。

   そんな鳩山氏だけに、いつ自民党を飛び出してもおかしくない。「邦夫新党」について、テレビ朝日の三反園訓コメンテイターは情報番組「スーパーモーニング」で、

「舛添要一さんから同じようなことを聞いているが、舛添さんは『鳩山邦夫さんと渡辺喜美さんと組む可能性がある』と周辺に言っている。これは結構、現実味を帯びた話になる可能性があるのではないか」

と述べ、その可能性は十分にあると強調した。もし鳩山氏と舛添氏が自民党を離れた場合、どれだけの追随者が出るのか。その点について、三反園氏は

「少なくとも20人はついてくる。場合によっては、50~70人のもっと大きな勢力になるかもしれない」

と予想。自民党の支持率が春になっても上向いてこない場合には

「逆にこちらのほうが『新自民党』という形で旗揚げできるのではないか」

と、邦夫新党が自民党に変わる第2勢力となる可能性まであると指摘した。鳩山氏は『週刊現代』のインタビューのなかで、

「坂本龍馬のような、国家転回のための接着剤役をやってみたいという気持ちはあります」

と語っているが、鳩山氏も龍馬のように「脱藩」して大きな事を成し遂げられるか。

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