鳩山内閣の支持率低下が止まらない。時事通信と日本テレビが行った全国世論調査ではついに30%台に突入した。また、小沢幹事長の政治資金問題が、長崎県知事選にも影響を及ぼしているようで、今夏の参院選を前に早くも政権の前途に黄信号が点滅しはじめた。
「支持率下落、迫る危険水域」(時事通信)
こんな見出しをつけた時事通信社の世論調査(2010年2月4~7日に実施)では、鳩山内閣の支持率は前月比11.4ポイント減の35.7%に急落。政権発足以来で初めて不支持が支持を逆転し、政権運営の「危険水域」とされる20%台が迫ってきたと報じられた。
小沢氏説明に「納得しない」86.0%
一方、日本テレビが行った世論調査でも、鳩山内閣の支持率は前月比6.8ポイント減の39.0%と3割台に落ち込んでいる。この調査でも不支持が支持を上回ったのは政権発足後初めてのことだ。
こうした急落の背景に小沢一郎幹事長の政治資金をめぐる問題が大きく影響していることは間違いない。
2010年2月12~14日に実施されたこの調査は、小沢氏に批判的で、事業仕分けで活躍した枝野元政調会長を行政刷新相として入閣させたことも、反転材料には至らなかったことを示した。
時事通信社の調査では、小沢氏の進退問題に関して、「幹事長を辞めるべきだ」と答えた人が48.4%、「幹事長だけでなく議員も辞めるべきだ」とする人も24.1%と、合わせて7割以上が幹事長続投に反対したと紹介。さらに小沢氏が、「政治とカネ」をめぐる問題で、「国民への説明責任を果たしていると思わない」との回答は、85.0%に達した。
日本テレビの調査でも、小沢氏の「不正なことをしていないことが明白になった」などの説明に「納得しない」は86.0%、「小沢氏が幹事長を辞任する必要がある」も76.4%に達している。