もう一度読む「山川歴史教科書」 「歴女」や若手ビジネスマンに人気

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「ニュースの背景がわかる社会人のための教科書」

   では、どんな人が購入しているのだろうか。紀伊國屋書店の調べによると、「日本史」では、男性と女性の割合は51.3%:48.7%とほぼ同数だ。年代別に見ると、30~49歳が47.4%、19~29歳が27.5%、50歳以上が23.4%という結果に。一方、「世界史」の男女比は54.4%:45.6%。年代別では30~39歳が47.0%、19~29歳が27.4%、50歳以上が23.4%ということがわかった。

   紀伊國屋書店の担当者は「『日本史』購入者の中でも19~29歳を見ると、女性は13.8%に男性13.2%でした。それ以外の年代では女性よりも男性の方が多い。したがって、日本史好きの若い女性『歴女』が購入しているとも言えそうです」と分析する。

   一方、前出の山川出版編集部も「書店での反響を聞きますと、40代~50代の中高年が懐かしいと購入していくのと、若いビジネスマンや20~30代の女性にも裾野は広がっていると聞いています」と言う。若手ビジネスマンを取り込めたのは、本の腰巻きに入れたキャッチコピー「ニュースの背景がわかる社会人のための教科書」が目を引いたせいかもしれない。

「試験のために勉強した歴史が社会経験を積むことで、また理解度が違うと思います。そして今の教科書は昔と随分、違うと感じるかもしれません。たとえば、今はイスラム圏の歴史が充実しているのが特色です。教科書を読み直すことで新たな発見があると思います。教科書は最先端の研究者が執筆し、かつよく整理、精査された贅沢な書籍。ものごとの背景を知るのに上手にいかしていただければと思います」
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