わさび抜きが増えていくかといえば疑問
回転寿司の「くら寿司」は全皿をサビ抜きにしていて、客が好みでサビを付け食べる仕組みになっている。くらコーポレーション広報によると同社店舗の場合はもともとファミリー客が多く、サビ抜き注文がけっこうあった。2年前に自社で調査したところ、20代女性を中心にサビ抜きを好む傾向が出て、「サビ抜きを注文されてから握る」のか「最初からサビ抜き」にして提供するのか検討した結果、現在のような仕組みに決めたのだという。
結果としてサビを抜いての提供は評判が良かった。その理由としては、同社が提供するすしは70種類あり、サビを付けない方がおいしいく感じるネタがあることもあって、試しにサビを抜いて食べたところおいしかった、という感想を持つ人が多かった、からだという。
ちなみに同社の場合、サビを抜く前と、抜いた後の店舗のサビの消費量は殆ど変わらなかった。理由は、サビ抜きを好む客がいる一方で、たっぷりサビを利かせて食する人が増えたからだそうだ。
同社広報は、
「わさび抜きは好評ですが、だからといって今後、わさび抜きを好む人が増えていくかといえば疑問です。ただ、わさびを抜くのはイレギュラーだと思われていた時代は終わった、ということは言えると思います」
と分析している。