外交機密費上納の「闇」民主が使途公表NGの理由

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「野党の政治家も嫌なのかと勘ぐりたくなる」

   外務省の機密費が実際にどのような仕組みで上納され、官邸でどのように使われていたのか。今回の発表で改めて注目されることになったが、内閣官房を預かる平野博文官房長官は機密費の使われ方を徹底解明して公表しようという気はさらさらないようだ。2月8日の記者会見では

「(機密費上納について)調べようがない」

と内閣官房サイドでの追加調査を否定。9日にも重ねて、調査の意向がないことを表明した。平野長官は就任直後の09年9月に官房機密費について問われたときも

「そんなものがあるのですか。全く承知していない」

ととぼけてみせるなど、この問題については一貫して消極的な態度をとり続けている。

   そのような態度については識者の間から、

「野党の政治家たちも機密費から海外旅行の餞別をもらっていたと言われるが、それが出てくるのが嫌なのかなと勘ぐりたくなる」(荻谷順・法政大学教授)

と批判する声が出ている。閣僚の一人、社民党の福島瑞穂党首も6日放送のTBS番組で

「過去の分を含めて精査すべきだ」

と発言。鳩山由紀夫首相も8日に

「国民にできる限りオープンにしたほうがいい」

と追加調査に前向きな姿勢を示した。

   では、機密費上納の事実を認める決断をした岡田外相はどうか。9日の記者会見で、上納金額や使い道など具体的な内容を公表するつもりはないかとたずねたが、

「外務省としては外交用務に使われるということで官邸に持っていったものですから、その後のことは官邸で決めていただければいいと思います」

という回答が返ってきただけだった。

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