「企業経営がいかにめちゃくちゃになるかを示す社会実験」
亀井担当相が「日本郵政従業員の正社員化」に言及したのは、これが初めてではない。2月5日の衆院予算委員会で
「郵政改革の大きな柱として、希望者は原則正社員とする」
と発言していた。しかし、新聞報道によれば、日本郵政グループの幹部から「コスト増につながる」との声が出ており、「今後の経営環境は厳しくなっていく」(大塚副大臣)という日本郵政の経営をさらに圧迫するのではないかという懸念も強い。
国会での発言が報道されると、2ちゃんねるでは、
「亀井は神!!!!!!!!!」
と歓迎するカキコミの一方で、
「日本郵政も日本航空の道だな、あーあ」
「企業にそんな体力ないだろ・・・」
「コスト増につながるとかそういう生易しいもんじゃなくてコスト爆増だよね」
といった批判的な意見が多数寄せられた。経済評論家の池田信夫さんもツイッターで、
「これは民主党の『一段階論理の正義』を実行したら、企業経営がいかにめちゃくちゃになるかを示す社会実験」
と否定的なコメントを公開した。そのような批判も考慮したのか、亀井担当相は8日の記者会見では
「ただ、業種によっては、パート的なものしか置かないものもあるかもしれない」
と留保条件をつける姿勢も見せている。人事コンサルタントの城繁幸さんもツイッターで
「亀井さんは古い調整型の政治家なので、最初にぶちあげといて色々条件を付け絞り込むんだろう」
と「完全な正社員化」には懐疑的な見方を示す。約22万人いる日本郵政の非正社員のうち、いったいどれだけが正社員になれるのかは全く分からない。