豊田社長「説明したい」も時期不明
また、報道によると、2010年の正月にあった賀詞交換会では、豊田章男社長は、記者からリクエストのあった囲み取材に応じなかった。
豊田社長は、姿を見せたとしても、質疑応答がない場合が多いとも報じられている。また、単独インタビューがほとんどなく、会見も少ないと指摘されているようだ。
自動車業界に詳しいメディア関係者は、こんな裏話も披露する。
「深い経営の話を聞くため夜回り取材をしようとすると、トヨタの役員は、自宅で自由に受けるというスタンスでした。それが、豊田社長の場合は、基本的に夜回り取材を受けないと変わりました。また、公の場にも出てきませんね。株を持っている創業家の社長なので、発言の影響力を恐れているのかもしれません。本人が出ないように守りたいという会社の判断もあるでしょうね。しかし、大げさに反応してもおかしくないときなので、本来は、社長が矢面に立つべきなのではと思います」
豊田社長が露出しない背景には、メディア嫌いや引っ込み思案がある可能性も言われている。
トヨタの広報部では、リコール問題で会見しない理由については、品質保証の担当者が会社を代表してコメントしているからと説明する。それ以外の理由は、特にないという。
正月の賀詞交換会で囲み取材に応じなかったことについては、「関係者の皆さまにごあいさつすることを優先したからです」としている。
リコール問題について、豊田社長自身は、NHKの取材に対して、「できるだけ速やかにちゃんと分かりやすい言葉で説明したいと思っています」と答えている。そこで、それがいつになるか広報部に聞くと、「現段階では、把握していません。今後についても、その時々で判断することですので、何とも申し上げられません」とのことだった。
トヨタ自動車の豊田社長は2月5日夜、名古屋市内で記者会見し、一連の品質問題について陳謝するとともに、対応策について「できる限り早く対応したい」などと話した。