TBSがゴールデンタイムにイ・ビョンホンさん主演の韓国ドラマ「アイリス」を放送する事を決めた。TBSが地上波のゴールデンタイムに海外ドラマを持ってくるのは初めてで、韓国メディアは「我が国のドラマが日本のゴールデンに進出」と書き立て、日本のメディアは「ドラマが作れず白旗を揚げた」「韓国ドラマで経費削減」などと酷評した。ただ、TBSに話を聞くと、真相は全く違うのだという。
「アイリス」は2009年10月から12月にかけ韓国の公共放送KBSテレビで放送されたスパイアクションドラマ。日本、中国、ハンガリーなど長期の海外ロケを行い、制作費は日本円で15億円。韓国での最高視聴率は39.9%も獲得した大人気ドラマ。日本は秋田県がロケ地となり、白竜さん、笛木優子さんなど日本の俳優も出演している。10年4月から毎週水曜日21時から放送される。
海外の人気ドラマを流せば経費は半分以下?
民放キー局がゴールデンに海外ドラマを持ってくるのは極めて異例。「アイリス」のゴールデン放送が決まるとネットでは「なぜ日本のドラマを流さないのか」といった批判が起きた。掲示板「2ちゃんねる」では、
「番組制作する気が無いなら、電波を総務省に返還した方がいい」
「これはもう、ヤケクソだろうwwwwww」
などという書き込みがたくさん出た。
「週刊現代」は10年2月13日号で、TBSは「水曜に続き火曜も『視聴率1ケタ』の危機」というタイトルの記事を掲載した。2010年1月19日の火曜日は全ての番組の視聴率が1ケタ台。不況も相まって様々な番組でスポンサーが降板。民放の4位が定着しつつあるジリ貧のTBSはそんな「魔の水曜日」のゴールデンに「アイリス」をぶつける、と書いている。
その理由を、TBS関係者の話として、
「ゴールデンのドラマの制作費は1話4000万円ほどだが、海外の人気ドラマを流すだけなら経費が半分以下で済む」
などと説明している。