「ネギが風邪予防に効く」は本当 「A型インフル」感染抑制作用発見

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抗体が気道と血中で3倍増

   ウイルス量については、ネギを投与したグループAは何もしなかったグループBのおよそ3分の1に抑えられた。肺のウイルス量はAが10万8000 PFU(細胞に感染した目安になる量)/100mgで、Bが32万6000PFU/100mg。気道のウイルス量はAが4640 PFU/0.1mlで、Bが1万6080PFU/0.1mlだった。

   一方、抗体の産生量については、ネギを投与したマウスのほうが増えた。気道などウイルスが感染する粘膜で働く抗体と、血中や気道でウイルスを特異的に中和する抗体ともに、およそ3倍に増加した。

   富山大学の林教授は、

「感染から3日後に優位な差が出たのは、ネギ抽出物を1週間前から与えていたので、すでに抵抗力ができていたからです。ネギを食べると風邪にかかりにくくなるとか、かかっても軽く済むと言われていますが、ネギには抗体を作る力を整えておく効果があるようです」

と話している。

   この結果を受けて、佐々木食品工業は業務用ネギエキス粉末の販売を始めた。サプリメントやドリンク、飴として2010年中に市場に出回ることを目指している。ちなみに粉末にはネギ特有のにおいや味が残るが、製品化する際に抑えることもできるそうだ。

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