ゴーン後任は志賀俊之COOが順当
伊藤忠も丹羽宇一郎会長(70)、小林栄三社長(61)体制が丸6年になり、交代の可能性が高そうだ。両氏がそれぞれ取締役相談役と会長に就く見込みだが、新社長候補として、高柳浩二常務(58)、菊地哲常務(57)らが下馬評にあがっている。ただ、ただ、小林氏がまだ若く、会長兼社長としてもう1期残る可能性も指摘されている。
日産が交代すれば、今年最大の"目玉人事"になるだろう。カルロス・ゴーン社長(55)は1999年6月に日産に出資した仏ルノーから送り込まれて最高執行責任者(COO)、2000年6月には社長になり、コストカッターぶりを発揮して業績をV字回復させたのは記憶に新しい。この6月で社長在任丸10年と「頃合」(業界関係者)との声が多い。ただ、ルノー本体の会長件最高経営責任者(CEO)を務めており、そのルノーの業績低迷など不確定要素も。交代するなら、後任は志賀俊之COO(56)が順当だが、西川広人副社長(56)を推す声もある。
このほか、6月で在任丸12年になる三井不動産の岩沙弘道社長(67)、同じく9年になるKDDIの小野寺正社長(61)=05年から会長も兼務=も長期政権だが、いまのところ交代のうわさは聞こえてこない。さらに超長期政権の鈴木修スズキ会長兼社長(79)、信越化学工業の金川千尋社長(83)らの動向も注目される。
リーマンショック後の景気低迷の下、後戻りできないグローバル化の進展と民主党政権誕生という難しい状況中で経営の舵をどう取るかが新トップの課題になる。