民主党の小沢一郎幹事長が沖縄県内で土地を買っていたことが分かり、その目的が何なのか様々な憶測を呼んでいる。土地は、ホテルも建つほどの広さで、米軍普天間基地の移設予定地に近い。地元関係者からは、米軍の宿舎用などに転売するつもりだったのでは、との指摘もある。が、真相は不明のままだ。
「海の近くにあって、手つかずの自然が残っています。隣接地に2年前、リゾートホテルがオープンしました」
沖縄県宜野座村の税務課担当者は、小沢一郎幹事長が買った村内の土地についてこう説明する。
現在は「原野」で何も建っていない
週刊ポストや産経新聞によると、小沢氏は2005年11月28日に、元村議からこの土地約5200平方メートルを購入した。これは、衆議院の資産等報告書や登記簿謄本から確認できる。購入価格は、5000万円ほどとみられるという。
ただ、自然は豊かなものの、観光地とは言いにくいようだ。
別荘やリゾートホテルが多い沖縄の西海岸と違い、自然の中に集落が点在するイメージだ。宜野座村によると、カンナリゾートヴィラ沖縄ホテルができてからも、周辺は変わっておらず、観光客も増えていないという。小沢氏が買った土地は「原野」で、現在は何も建っていない。
そんな土地を、小沢氏はどんな目的で買ったのか。
購入直前の05年10月には、日米が普天間基地移設を盛り込んだ中間報告に合意している。そんなことから、産経では、土地の値上がりを見越した投機目的の可能性がある、と報じている。同村によると、移設が予定されている名護市辺野古のキャンプ・シュワブ沿岸部から約10キロ、国道を車で行けば20分ほどだという。
生まれ変わったらベンチャービジネスをしたいと小沢氏が雑誌で言っていたことから、リゾート開発をしたりする目的も考えられる。さらに、週刊ポストでは、小沢氏が引退後は沖縄で釣り三昧の生活をしたいと漏らしているとして、別荘を建てる可能性もあると指摘している。