みかん消費20年間で半減 皮剥くのが面倒だから?

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皮を剥いてある冷凍みかん発売

   そして、他にも理由がありそうだ。NHKの報道番組「ニュースウオッチ9」がみかん消費落ち込み問題を取り上げた際、街の人の声を聞いたところ、「剥くのが面倒くさい」「みかんの皮を剥いたときに白い筋が爪に入るのがいやだ」といった意見があった。個人のブログを見るとたしかに、「私は剥くのが面倒であまり食べない」などといった書き込みが散見される。番組では手が汚れるというので、ティッシュペーパーを挟んで剥いている、という人もいた。

   では、はじめから剥いたみかんを販売してはどうか――。そこに目をつけたのが福岡県の冷凍食品販売会社「八ちゃん堂」(福岡県みやま市)だ。皮を剥いてある冷凍みかん、その名も「むかん」を年明けに売り出した。

「本社がある、みやま市は県内ではみかんの産地として知られています。でも最近は出荷量が減り、農家の高齢化もあり、収益が伸びずという状況でした。地元を盛り上げようと開発したわけです。ネーミングはもちろんすぐに思いつきました」

   商品化したのも、実際に剥くのが面倒だという声を聞いていたからだという。ネット通販「楽天市場」でも取り扱っており、こちらでは若い人からの反響が大きい。担当者は「年配の人には冷凍みかんは懐かしいものと思いますが、若い人には意外に新しいと感じているのでは」と期待を寄せている。

   なお、今年のみかんは甘く、当たり年だと言われている。夏から秋にかけて乾燥した日が続いたために糖度が高まったそうだ。そして今の時期、生産地では、12月中旬頃にとれたものを倉庫で寝かせ熟成させた「貯蔵みかん」の出荷がピークを迎えている。

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