「化粧品」にも不況の波 メーカー各社「2000円以下」強化

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「安易に値段を下げることはしません」

   カネボウ化粧品でもカウンセリング化粧品は苦戦しているが、低価格のセルフ化粧品は堅調で、売上シェアが微増して4割になった。

   スーパーやドラッグストアで店頭支援業務を行う花王グループと組み、08年から売り場づくりに力を入れ始めたのも功を奏した。協力店を2010年3月までに4000店に増やす計画だ。

   「ユニクロ」や「H&M」といった安い衣料品にお客を取られたスーパーマーケットや百貨店が次々と安いプライベートブランドを導入して、衣料品が値崩れしたように、化粧品もデフレの波に飲み込まれるのか。

   これに対し、カネボウ化粧品の広報担当者は、

「化粧品会社以外の一般メーカーから1000円以下の安い化粧品が売り出され、確かに売れているようですが、それらと同じ価格帯に下げることは今のところ考えていません。当社の商品はやや高くなる分、化粧品を通じて長年提供してきた夢や楽しさ、わくわく感といった付加価値をつけていきます。そこは化粧品メーカーとしては一番譲れないところです」

と話している。

   コーセーは09年4~9月の化粧品事業の売上高が前年同期比5.2%減だった。中価格帯が苦戦する一方で、コンビニ専用ブランド「雪肌粋」や09年3月に投入した「コスマジック」といった低価格帯品の売れ行きがいいという。それでも広報担当者は、

「このまま低価格帯市場が伸びていけば、既存の低価格ブランドのアイテムを増やすことは考えられますが、安易に値段を下げることはしません」

といい、各社とも値下げには慎重な構えだ。

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