民主党・小沢一郎幹事長の検察捜査に関するマスコミ報道に対して、政界では、原口一博総務相など民主党議員から報道のあり方を疑問視する声が上がっているが、野党の有力議員からも異論が飛び出した。自民党の河野太郎衆院議員が「最近の報道は明らかにおかしい」とブログで非難したのだ。
「検察のリークで紙面や番組を作っている新聞やテレビに検察批判ができるのか」
河野議員は2010年1月21日、ブログに「副大臣がやり残したこと」という記事を掲載。2005年から06年まで法務副大臣を務めたときのエピソードも紹介しながら、
「最近の石川某がこういう供述をしているという報道は明らかにおかしい」
と、小沢氏の元秘書逮捕の前後からヒートアップした報道を批判した。河野議員は
「日本の司法制度では、有罪が確定するまでは無罪である。被疑者の段階で、あたかも被疑者が悪人であるというような世論を作らんが為のリークを検察がするのは間違っている」
と検察批判をしたうえで、次のようにマスコミの姿勢を強く責め立てた。
「検察のリークがほしいマスコミは、まるで飼い主からえさをもらう犬のように、飼い主には吠えず、ただ気に入られようとするあまりにしっぽをちぎれんばかりに振ることになる。検察のリークで紙面や番組を作っている新聞やテレビに検察批判ができるのか」
河野議員は、マスコミが「記者クラブなる既得権益にしがみつき、取材対象となあなあになっている」ため、検察を批判できなくなっていると指摘。法務省の組織に問題があっても「記者クラブは追及してこなかった」と書いた。