民主党と読売新聞 誤報か否かで「戦闘」状態

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   民主党の小沢一郎幹事長の資金管理団体をめぐる事件で、民主党側とメディアとの対立が一層激化している。その中でも、波紋を広げているのが、読売新聞が掲載した、元秘書で民主党衆院議員の石川知裕容疑者の供述内容を伝えた記事。いわゆる「検察リーク」の議論と相まって、国会の場でも「記事が誤報なら読売新聞に抗議して欲しい」という声まで飛び出した。これに対して、読売新聞側は「どう喝にも等しい」と、猛反発している。

   問題の記事は、読売新聞が2010年1月20日、「小沢氏 4億不記載了承 石川容疑者が供述」と言う見出しで夕刊1面トップに掲載したもので、石川容疑者について

「東京地検特捜部の調べに、土地購入前の2004年10月下旬頃、土地代金に充てる現金4億円を同会の同年分の政治資金収支報告書に記載しない方針を小沢氏に報告し、了承を得ていたと供述していることが、関係者の話で分かった」

と報じたもの。

「誤報」だという事実確認を法相に求める

   仮にこれが事実であれば、小沢氏にも法的責任が問われる可能性が出てくるだけに波紋は大きく、石川容疑者の弁護士は、記事内容を否定する文書を報道各社に送付するという異例の対応に出た。

   影響は翌日の国会にも広がった。民主党の伴野豊副幹事長が、10年1月21日午前の衆院予算委員会で、記事について触れたのだ。

   伴野議員は、突然

「大変恐縮でございますが、この委員会中に入ってきた情報を、非常に重要な情報でございますので、確認をさせていただきたいと思います」

と切り出し、記事のコピーを手に

「昨日の夕刊の、読売新聞。非常に大々的に載っておりますが、これが誤報であったということを、法務省刑事局がお答えになっている、ということでございます。この事実関係について千葉法務大臣にお聞きしたいと思います。まぁ、もし誤報であるならば、正式に読売新聞に対して抗議をしていただけないのか、と。そんな風に思っております」

と事実確認を求めたが、「個別の事案には答えないんじゃないの?」というヤジの中、千葉法相は

「ご質問をいただきました、この件について、私の承知をしているところは、問い合わせに対して、『誤報だ』というようなことをご回答したようなことはないと承知を致しております」

と、伴野議員の質問内容を否定。伴野議員は、

「まぁ、いずれにしましても、ちょっと、おー、当局に、しっかりと調査させていただきたいと思います」

と、やや腰砕けな様子ながらも、検察をけん制するとも取れる発言をした。この間、およそ1分30秒。

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