09年ビール日本一 キリンなのかアサヒなのか

富士フイルムが開発した糖の吸収を抑えるサプリが500円+税で

景気低迷のあおりで外食を控え、家庭で飲む人が増えた

   一方、首位の座を奪われたアサヒビールの荻田伍社長は「業務用ビールがここまで減るとは思わなかった」と語る。ビールの主力「スーパードライ」は居酒屋や料理店などの外食業界で圧倒的な定番の座を維持しているが、景気低迷のあおりで消費者が外食を控え、家庭で飲む人が増えたことは計算違いだったようだ。

   「第3」ではキリンより3年ほど遅れて「クリアアサヒ」を発売、09年は同36.9%増の1933万ケースを販売したが、それでも「のどごし生」の4割強に過ぎず、消費者の節約志向への対応が遅れたことは否めない。

   各社は、ビール類に占める「第3」の割合は今後も伸び続けると見ており、この分野でのシェア争いが今後の収益の帰趨を握る。3月にキリンが第3の新商品「キリン1000(サウザン)」、サントリーが「7種のホップ リラックス」の発売を予定。サッポロは「ドラフトワン」のリニューアルに合わせ、3月から出荷価格を数%引き下げ、価格でも勝負を挑む。2009年、1本100円でサントリー製の「第3のビール」を発売し、業界にさざ波を立てたイオンなど大手小売り業者も、新たな方策を練っているという。市場の縮小傾向が続く中で「第3」をめぐる争いはますます激しくなりそうだ。

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