指揮権発動本当にないのか 千葉法相「一般論としてある」

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   民主党の小沢一郎幹事長の資金管理団体「陸山会」の土地購入をめぐる事件で、検察の捜査が進むなか、千葉景子法務相が「指揮権発動」について口を開いた。2010年1月19日、小沢氏の元秘書で同会の事務担当者だった石川智裕衆院議員らが逮捕されてから初の閣議後会見で法相は、「個別の事件についてコメントはしない」としながらも、「一般論としては指揮権を発動することはある」と発言した。

   一方、同日の衆院本会議で代表質問に立った鳩山由紀夫首相は、自民党の大島理森幹事長が「国会の場で小沢幹事長が事情説明に応じるよう求める」と述べたことに対して、「検察の捜査を冷静に見守ることが必要。国策捜査、指揮権発動は考えていない」と答えた。

   法相が検察の捜査を止めることができる「指揮権の発動」をめぐっては、歴代法相は指揮権の発動が司法への政治介入を招くとして否定的な姿勢をとってきた。

就任時も「制度として認められる」

   ところが、千葉法相は09年9月の鳩山内閣の発足時に、「慎重にしなければならないが、検察の行き過ぎがあれば、指揮権発動は制度として認められている」と、かなり踏み込んで発言した。

   今回の陸山会事件では、小沢幹事長が任意での事情聴取を拒み続ける中で元秘書の石川衆院議員が逮捕されるなど事態が急展開。そうした状況で、法務省記者クラブの記者が「指揮権発動」について訊く場面があったようだが、千葉法相は口を閉ざしていた。

   それが1月19日には再び「一般論としてある」と発言。半面、「検察は捜査を公平公正に行わなければならないし、そのように行われていると考えている」とも話した。

   09年3月の西松問題以降、民主党は「国策捜査」と猛烈に検察を批判してきた。党内の異常とも思える「小沢支持」もあって、政権政党VS検察の戦いはさらに鮮明になった。千葉法相が「指揮権発動」を明確に否定しないため、疑念がくすぶっているのも無理からぬところだ。

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