関西2府5県広域連合誕生へ 「道州制」モデルケースに発展か

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   都道府県の枠を超え、自治体同士が連携する初の広域行政組織「関西広域連合」(仮称)が2010年内にも誕生することになった。大阪、京都、兵庫、滋賀、和歌山、徳島、鳥取の2府5県が同連合を設立することで、このほど合意した。

   鳩山内閣は「地域主権」を掲げ、首相を議長とする「地域主権戦略会議」を内閣府に設置し、自治体への権限移譲や国の出先機関の統廃合などの基本方針を「地域主権戦略大綱」として、今夏にまとめることになっている。全国初の関西広域連合が地方分権の受け皿となるのは間違いない。将来的には「道州制」の是非を論議するモデルケースに発展する可能性もある。

ドクターへリの運用がメリット第一号

   関西広域連合が想定する広域行政として、最も具体的なメリットが期待されるのは、ドクターヘリコプター(ドクターへり)の運用だ。遠隔地で自動車事故や急病人が発生した場合、医師が乗り込んだヘリコプターが現地に駆け付け、患者の応急処置を進めながら病院に搬送するシステムだが、単独の府県単位では維持費がかかるため、実用化は困難だった。 しかし、近隣同士で分担しながら運営すれば、実現は可能というわけだ。

   このように関西広域連合を構成予定の7府県は、府県境を越えて防災や観光、医療など7分野の事務でスタートする方針で一致した。防災では地震や水害など災害発生時に府県間で応援救助体制を強化するほか、観光では各府県の観光資源を生かした集客などで連携するという。

   自治体の広域連合は地方自治法で認められた制度で、市町村レベルでは消防や病院、港湾などを複数の市町村が共同で管理・運営する「一部事務組合」が全国各地に存在する。複数の都道府県で構成する初の広域連合は、この一部事務組合の都道府県バージョンとなる。

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