検索エンジンシェアはグーグル12.7%に対し、百度は77.0%
3.84億のインターネット人口、まだ28.9%の普及率、一年間携帯からインターネットをアクセスする人が1.2億も増加した中国で、グーグルは「政府の検閲」を理由に撤退する可能性を示唆した。その声明とともに、中国政府がもっとも嫌がる天安門事件の写真などを大量に公開し、もう二度と中国には進出しない姿勢を示した。
日本の新聞などが書いている、「検閲に耐えられない」という理由もあるだろうが、中国ではまったく違う見解もたくさん出ている。
グーグルはこのところトラブルや不祥事続きだ。2009年6月18日、インターネットをつかってエロ・コンテンツを流し、一時Google.comとGmailは使えなくなった。また、同年9月、グーグル(中国)の李開復総裁は突然辞任した。「李総裁の業績に対して、グーグル本社は大変不満に思っていたようで、実は首切だった」と中国のインターネット企業の社長はJ-CASTに明かす。
その後、中央テレビ局であるCCTVの番組が、「グーグルは大量の詐欺広告を掲載しており、しかもエロ写真や下品なニュースも多い」と暴露した。さらに、グーグルは中国作家の許可を得ないで8万冊以上の作品をデジタル・ライブラリーに公開したという理由で、中国作家協会に告訴された。10年1月にはテレビを通じて中国作家に「申し訳ない」(sorry)といい、謝罪を思わせるような談話を発表したのだ。
一方、中国インターネット情報センターが2009年9月21日に公表した「2009年 中国検索エンジンについての研究報告書」では、中国検索エンジン市場でのグーグルのシェアは12.7%にとどまった。ライバル百度は77.0%を記録し、ダントツのトップ。2000年から正式に中国に進出し、ほぼ10間頑張ったグーグルは、結局中国であまり受け入れられず、撤退を決定する直前まで来ていた、というのが中国の見方だ。
(J-CAST北京)