キリンビールが、2009年のビール類(発泡酒、新ジャンルを含む)の課税出荷量でアサヒビールを抑えて首位に返り咲いた。キリンの首位は9年ぶり。2010年1月8日発表の販売量ではアサヒがキリンを少差で抑えていた。
両社が発表した課税出荷量によると、キリンが225万3463キロリットル、1億7799万9000ケース(1ケースあたり大瓶20本換算)だったのに対して、アサヒは224万3291キロリットル、1億7719万5000ケース。両社の差はわずか1万172キロリットル、80万4000ケースだった。市場シェアはキリンが37.7%、アサヒは37.5%だった。
ビール業界は、09年もビールと発泡酒が前年比でマイナスになるなど苦戦を強いられた。そうした中でキリンは「のどごし生」、アサヒは「極旨(ごくうま)」といった新ジャンルを伸ばした。ただ、アサヒは新ジャンルの伸びでキリンを凌いだものの、発泡酒の減少(13.4%減、キリンは9.4%減)を食い止められなかったことで「逆転」を許した。
なお、ビール大手5社の09年の出荷量合計は前年比2.1%減の4億7250万ケース。5年連続で過去最低を更新した。