人気声優の釘宮理恵さん(30)が2010年1月30日に台湾でサイン会を行うが、150人分用意された参加チケットは10秒足らずで「完売」し、当日券を求めるファンが1月3日から徹夜で並ぶ騒動になっている。釘宮さんの声を愛しすぎ、中毒症状になった人を「釘宮病」と呼ぶが、この「釘宮病」が海外にまで伝染した形だ。
サイン会を行うのは、「2010年台北国際ブックフェア」。10年1月27日から開催し、釘宮さんのサイン会は30日に行われる。台湾を訪問するのは初めてで、「国際ブックフェア」の公式ホームページでは釘宮さんを「ツンデレの女王」「オタクの女神」などと大きく紹介。「釘宮病」についても詳しく紹介している。
台湾のアニメフェアやブックフェアでも初めて
釘宮さんの台湾訪問が決まったことは、現地のアニメファンに相当な衝撃だったようだ。台湾の大手新聞社の一つ「自由時報」の電子版は10年1月14日付けの記事で、
「釘宮理恵のサイン会の25日前から徹夜組が出ている」
という大きな見出しを躍らせた。ウェブサイトで募集した参加チケットは10秒足らずで「完売」。当日券90枚を求め、1月3日から徹夜組が現れた。
「いつもは早くても1週間前に並ぶが、釘宮の場合は特殊。それだけ釘宮理恵は大人気なんです」
などといった徹夜組のコメントが紹介されていが、こうした状態は台湾のアニメフェアやブックフェアでは初めてのこと。警備員も頭を悩ませていて、フェアの準備に支障が出るようなら警察に通報する、という警告がだされている、と書いている。
「フェア」の公式ホームページでも釘宮さんの紹介に大きくページを割いた。優秀な声優を表彰する日本の「声優アワード」で、08年にサブキャラクター女優賞を受賞、09年は主演女優賞を受賞した。「灼眼のシャナ」「ゼロの使い魔」「とらドラ!」などの主演作があり、これまで数百のキャラクターを演じてきた。10代ロリータ少女を演じるだけでなく「十二国記」や「鋼の錬金術師」では少年を演じるなど演技の幅は広い、と「フェア」のホームページで説明している。
そして「釘宮病」についても解説。
「日本のファンが付けたもので、この用語は釘宮の声のとりこになり、病気のような愛のムードに浸ってしまうこと」
と説明。台湾でも釘宮さんのサイン会開催が発表されると「釘宮病」に感染された台湾のファンが騒然となった、としている。
「ツンデレ」の女王と呼ばれ中毒患者続出
「釘宮病」は06年放送の「灼眼のシャナ」から話題になり、07年放送の「ゼロの使い魔」で病状が確定された。釘宮さんは、相手に冷たく接した後で「萌え」の愛くるしい表情に変わる「ツンデレ」の女王と呼ばれていて、その演技にノックアウトされたファン達は、釘宮さんの声が頭から離れなくなり、さらに聞きたくなる中毒症状を指す。目に見える症状としては、「2ちゃんねる」などの掲示板に、釘宮さんが演じたキャラクター名を何度も何度も書き続けたり、「くぎゅうううううう・・・」など釘宮さんが出す独特の声を書いたり、声を出してしまう、などがある。
このニュースを知った日本のファン達は掲示板に
「釘宮病台湾上陸かよw感染力たけぇw」
「声優と言う仕事は、言葉の違う国では意味を持たないだろうと思ってたんだが、そうでも無いんだよな」
「さすが純実力派声優。歌とか顔とかで売ってる声優とは訳が違う」
などと書き込んでいる。