雑誌デジタル化の推進組織も発足
一方、日本雑誌協会は2009年7月、雑誌デジタル化の推進組織「雑誌コンテンツデジタル推進コンソーシアム」を立ち上げた。日本雑誌協会に参加する出版社だけでなく、IT企業や携帯電話会社、広告代理店なども名を連ねた。コンソーシアムでは、雑誌専門のポータルサイトを構築したり、少額決済の仕組みを検討したりするとともに、デジタル化にともなう著作権処理のルール化も検討している。雑誌売上の伸び悩みがある中において新ビジネスモデルを模索し、2011年度の事業化を目指している。
また、2009年4月には朝日新聞社が主体となった無料インターネット百科事典「コトバンク」が開設された。サイト内には出版社の枠を超えて、朝日新聞社「知恵蔵2009」、講談社「デジタル版日本人名大辞典+Plus」、小学館「デジタル大辞泉」などが並んだ。発足時は44辞書・事典、合計43万項目を網羅。辞書休刊が相次ぐ中で、信頼性が高い大型用語サイトとして、フリー百科事典Wikipedia超えの期待が寄せられていた。