客室乗務員の手荷物の軽量化も
それ以外にも、(1)エンジンの洗浄(2)機内食用スプーンやフォークの軽量化(3)客室乗務員(CA)の手荷物の軽量化(4)燃費の良い着陸方法に変更、といった燃料節約のための細かな取り組みが行われている。
だが、コストカット策で、利用者に影響も出始めている。10年1月5日には、一般予約電話のフリーダイヤルと、国内線普通席、「クラスJ」と国際線のエコノミークラスでの新聞配布サービスの廃止に踏み切った。逆に言えば、新聞サービスが継続されるのは国内線ではファーストクラス、国際線ではビジネスクラス以上に限られる。この二つのサービス廃止は、全日空(ANA)と足並みをそろえる形で、それぞれ数億円のコスト削減効果を見込んでいる。JALでは、フリーダイヤルの廃止については「最近はウェブ経由の予約が増えて、電話はかなり減っていた」と、影響が小さいことを強調するが、新聞サービス廃止は、利用者の利便性低下につながることは否めない。
もっとも、JALは2010年3月末時点で8000億円を超える債務超過とみられており、債務超過の規模からすると微々たるものだが、これらの取り組みについて、JALは「細かいものの積み重ね」としており、出来ることから少しずつ経費削減に取り組みたい考えだ。