東京商工リサーチが2010年1月13日に発表した09年の全国企業倒産(負債総額1000万円以上)によると、倒産件数は前年比1.0%減の1万5480件となり、4年ぶりに前年を下回った。同社は「緊急保証制度」など中小企業向け金融支援や、景気対策として進められた公共事業の前倒し発注などの政策効果が減少要因とみている。
09年上期(1-6月)は前年同期比8.2%増だったが、下期(7-12月)は同9.7%減となり、年の前半と後半で倒産状況が一変した。前年より倒産件数が増えたのは、製造業(11.8%増)、情報通信業(7.9%増)、サービス業他(4.5%増)、不動産業(3.6%増)の4産業。
また、負債総額は同43.6%減の6兆9300億7400万円で、3年ぶりに前年を下回った。大幅に減少したのは、08年がリーマン・ブラザーズ証券関連による負債が大きかったことから、その反動が表れたため。