首都圏の金券ショップではANAと開きが
マイルの次に関心が高いと言えそうなのが、株主優待券だ。JALの株主優待券1枚を使うと、国内線が正規料金の半額で1回利用できる。持っている株の数に応じて5月と11月に発行され、有効期限はいずれも翌年5月だ。JALもANAも、ほぼ同様の取り扱いで、株主以外にも譲渡可能なことから、金券ショップなどでも人気が高い。
法的整理になった場合のJALの株主優待の扱いについては明確な規定はないものの、JALの経営危機をうけて、すでにJALとANAとで取引価格にも開きが出始めている。
09年のクリスマスの段階の価格を見ると、首都圏の金券ショップでは、JALが1枚あたり2600~4000円、ANAが3800~5000円程度。ところが、1月12日時点での「ヤフーオークション」での取引価格を見ると、JALが1枚あたり2300円~3000円なのに対して、ANAは3300円~4100円。優待券の有効期限が迫るなか、両社とも値下がり傾向だが、JALの方が、やや下げ幅が大きいことがうかがえる。
こちらも先例を振り返ってみると、02年に民事再生法の適用を申請し、100%の減資に踏み切った北海道国際航空(エア・ドゥ、非上場)では新たな優待はなくなったものの、すでに発行してあった優待券は、有効期限までは従来通りの扱いだった。
仮にJALが100%減資となった場合、JALの株主優待券は、現在出回っている10年5月末有効期限のものを最後に発行されなくなる可能性もありそうだ。