学生確保に「大学」必死 授業料値下げや減免奨学生

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   大学が授業料を値下げしたり、免除したりする制度を充実させたりしている。不況がらみで注目する保護者や受験生も多く、問い合わせも多いようだ。

   日本福祉大学(愛知県知多郡美浜町)は2010年度入試で、昨今の厳しい経済状況を踏まえて、「経済援助学費減免奨学生」を募集することにした。リハビリテーション学科介護専攻を除く学部生に対し、初年度前期授業料の半額を減免するというものだ。家計状況が特に厳しい人を対象として、100人を募集。入試前に事前申し込みし、合格発表と同時に審査結果を公表するとしている。

甲子園大学は授業料値下げに踏み切る

   甲子園大学(兵庫県宝塚市)ではホームページ上に大きく、「平成22年度から授業料値下げします」と告知している。入学金が全学部で5万円、学費は栄養学部栄養学科では15万円、栄養学部フードデザイン学科は25万円、値下げする。さらに、看板学部の栄養学部への入学者には、10万円の特別奨学金を支給するという。

   入試広報課は「(授業料値下げは)昨今の経済状況によるところが大きい。学生の確保も狙いです」と話している。とりわけ栄養学部では実験や実習が多いために、他学部に比べて学費がやや割高という事情もあった。

   また、前出の日本福祉大学では2010年入試で、家計状況を加味して学費を減免するAO入試を行った。ユニークなのは家庭や家計状況、居住地に関する条件を付したことだ。児童養護施設等の入居者、要介護認定や障害者認定を受けた者との同居、3人兄弟、過疎地域に住む者など、いずれかに該当するとした上で、意欲ある学生を対象とした。

   担当者は「意欲の高い人に入学して欲しいのが狙い。とくに過疎地域を条件にしたのは、福祉の課題が中山間地にあるという考えから。別の条件は経済的に負担が大きい家庭への配慮を考えたためです」といい、福祉大学らしい意義があるようだ。

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