2010年1月9日、ミニブログ「twitter(ツイッター)」に「センター試験会場を爆破したいと思います」という呟(つぶや)きが投稿された。ツイッターでの犯行予告は日本では極めて稀。そのユーザーは数時間後に謝罪したが、「これは『逮捕なう』になってしまいそう」と一時騒然となった。
「神山ぴろてぃ」と名乗るユーザーが9日夜、ツイッターに投稿したつぶやきは、次のようなものだった。
「あ、明日センター試験の会場の下見に行ってきます。会場を爆破してきたいと思います」
「Twitter初の逮捕者?」
ネット上での犯行予告は、依然2ちゃんねるへの書き込みが中心。ツイッターでは、08年6月、秋葉原・無差別殺傷事件の直後に、「明日渋谷ハチ公交差点にトラックでつっこむ」という呟きが投稿されたことがあったが、極めて稀だ。そのため、今回のセンター試験会場爆破予告は一気にネット上に広がり、ツイッターには
「これは『逮捕なう』になってしまいそう」
「Twitter初の逮捕者?」
という呟きが殺到。かなり衝撃的な出来事ととらえられたようだ。また、この「神山」を名乗るユーザーがプロフィール欄に、「受験生」と書いていたことから「若いからなんでも許されると思うな」「センター受ける前に人生終了」という書き込みも見られる。
だが、このユーザーは爆破予告投稿から数時間後、
「皆様。爆破とか書いて誤解を生んでしまったようですいません。そんなことをやる気は毛頭ありません。誤解を生んで申し訳ありませんでした」
と謝罪。現在はアカウント自体を削除してしまっている。
警視庁も困惑気味
たとえ冗談だったとしても、ネット上に犯行予告のようなものを書き込むと有罪になる可能性がある。08年6月には、2ちゃんねるに「小学校で小女子(編注:コウナゴ、魚の一種)焼き殺す」と書き込んだ男性が逮捕され、その後懲役1年6か月、保護観察付き執行猶予3年の判決を受けている。
一方、今回の事件も早い段階から把握していたという警視庁ハイテク犯罪対策総合センターの担当者は、
「(書き込みや呟きを)事前に阻止することはできないので、問題のあるものにはプロバイダーや管理者に連絡して削除依頼をするしか今のところ方法はない」
と困惑した様子で語っていた。