ワンピースやスカートの下に履き、裾からチラ見せするボトム「ペチパン」がブームになっている。「かわいくて安い」と、東京・渋谷のギャルの間で火が付いた。その後、大手通販サイトでいろんなタイプが登場し、幅広い女性層に広がっている。
「ペチパン」は「ペチコート」と「パンツ」をミックスさせたもの。スカートの下に履くことで透けを防止したり、ボリュームを出したりするペチコートの丈を短くし、ショートパンツ型にした。ペチコートは下着なので表に出さないが、ペチパンはワンピースやスカートの裾からチラ見せOKだ。
1年で5万5000枚を販売
ファッション通販サイト「夢展望」はフリルがついたペチパンを2009年1月に発売したところ、20歳代前後のギャルにうけて初回投入分2500枚が20日間で完売した。その後も素材、デザイン、カラーバリエーションを追加し、1年で累計5万5000枚が売れた。
女の子が好きなフリルがたっぷりついていながら、価格は1580~1980円と安く、気軽に買えるのも魅力のようだ。色違いでリピート買いする人も多い。 広報担当者は、
「色が違うだけでもだいぶ印象が変わりますよ。いくつか持っていると、1着のワンピースを何通りにも着こなすことができます」
と話している。
09年12月9日に投入した新製品は、予約の段階で8色中5色が完売。太ももを露出するため、広報担当者は春夏しか売れないだろうと思っていたが、冬でも売れ行きが衰えないので驚いている。
ギャル御用達の東京・渋谷のファッションビル「SHIBUYA 109」でも、複数のブランドでペチパンが売られている。
そもそもペチコートはギャルに無縁だった。にもかかわらず、ペチパンがうけているのはなぜか。ギャル事情に詳しいSGR「まぁ~さ」さんは、
「渋谷系と原宿系がミックスした『渋原ファッション』がギャルにはやっていることと関係していると思います」
と話す。
スカートのボリュームを出すペチコートは、「ロリータ」や「ゴスロリ」といった原宿系ファッションでよく使われている。ミニスカートを履くギャルも履けるように、丈を短くしたのがペチパンの始まりのようだ。