三井住友フィナンシャルグループ(FG)が約8000億円の普通株公募増資に踏み切ることが明らかになった。近く取締役会で発行を決議し、2010年1月中にも払い込みを完了させる予定。09年6月に続く2度目の大型増資は異例だが、国際的な自己資本比率規制の厳格化の流れや、アジア戦略の強化や投資銀行、証券業務などの成長分野への投資に資金を充てていくもよう。増資の合計額は1兆6000億円超に達する見通しだ。増資によって、自己資本比率(コアTier1)は現状の5.9%から7%程度に引き上がる。
リーマン・ショック後のメガバンクの大型増資は、09年12月に三菱UFJフィナンシャル・グループが1兆円超を調達。過去最大規模の普通株増資を実施したばかり。今後は資本増強で遅れをとっている、みずほフィナンシャルグループの動向が注目される。