「尋常じゃない」若者の献血離れ 将来に不安、献血年齢一部引き下げ

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献血ルームに「初音ミク」のフィギュア展示

   男性は17歳から400ミリリットル献血が可能になったとしても、献血率が上がらなければ意味がない。そこで、若者の献血を増やすための試みも行われている。

   厚生労働省は高校生向けに献血に関するパンフレットを作成し、配布している。職員が出張講座を行うこともある。ただ、6~7割の高校はパンフレットを配るだけで、効果のほどは疑問だ。

   そんな現状を踏まえ、文部科学省は09年12月に発表した保健体育の高校指導要領解説で、「献血の制度があることについても適宜触れる」との内容を初めて盛り込んだ。2013年4月以降の保健体育の教科書にほぼ確実に載る予定だ。

   また、東京・渋谷や秋葉原など若者がたくさん集まる場所では献血ルームの設置が進んでいる。献血をするとマンガ読み放題、ジュース飲み放題というマンガ喫茶のようなサービスをタダで受けられる。その効果もあって、渋谷・ハチ公前の献血ルームには土日、20歳代を中心とする若者が150人弱も献血に訪れる。

09年10月1日に秋葉原にオープンしたばかりの「akiba:F献血ルーム」は土日150人以上にもなる。宇宙船をイメージし、献血ルームには見えない造りで、歌うバーチャルアイドル「初音ミク」のフィギュアなどを展示。11月27日から献血した全員に初音ミクのステッカーを配布している。

   運営している東京都赤十字血液センターの企画担当者は、

「物で釣るという言い方は悪いですが、どうしたら若い人に来てもらえるかと試行錯誤しています」

といっている。

   献血は本来、無償で行うという常識を覆すような、至れり尽くせりのサービスだが、背に腹は変えられないようだ。

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