「幅広い層がおみくじを引くようになった」
種類を増やしたのは5年前で、参拝者に楽しんでもらうのが狙いだった。8色の中から1つを選ぶ「幸色みくじ」は、海外からの観光客、それもアジアからの観光客に人気があるそうだ。担当者は、「色」で選ぶわかりやすさがあると見ている。
こうした工夫もあってか、尾山神社では、おみくじを引く人が5年前に比べて1.5倍に増えたという。「昨今の経済状況による日々の不安があると思います」と担当者は分析する。「ただ単に、お守りを持つだけではなくて、おみくじの言葉で気持ちを整理して、前に進む活力になれば」
おみくじの種類は、なぜ増えたのか――。関係者は「今では主流だった一般的なもの以外にも、新しいタイプのものがどんどん増えています。はしりは10年ほど前、恋愛の運勢が書かれた『恋みくじ』が話題になったことです」と明かす。
それ以来、変わり種も増えはじめ、最近は認知度もあがってきたそうだ。「種類が増えたことでさらに、幅広い層がおみくじを引くようになりました。また、一つの寺社で複数の種類があり、変わったものがあり、おみくじを引く楽しさが広がってきているようです」