湯浅VS勝間「ツイッター対談」 派遣村の「その後」を語る

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   1年前に「年越し派遣村」の村長として注目を集めた内閣府参与の湯浅誠さんが2009年12月26日夜、経済評論家の勝間和代さんと貧困問題について「ツイッター対談」を繰り広げた。ミニブログサービス「ツイッター(Twitter)」を利用して、ネット上で雇用の現状や年末年始の対策について討論した。

   対談は26日午後11時から約1時間にわたって行われた。勝間さん(@kazuyo_k)が湯浅さん(@yuasamakoto)に質問をぶつける形で進行。雇用情勢が悪化するなか、行政も相談窓口を設けるなどの対策を進めているが、相談窓口の存在があまり知られていないことなどが課題として浮かび上がった。

   対談の冒頭、湯浅さんは雇用の現状について

「戦後最悪レベルの失業率の中、失業者数は去年の1.3倍、今年後半に失業保険が切れる人の数も1.3倍、とても厳しいと認識しています」

と深刻な状況であることを強調。続いて、

「去年は企業が派遣切りを行い、政府が動かない中、私たちが民間で派遣村を開催しました。しかし、人々の命と生活を守るのは、本来は政府の役割。だから今年は、政府としてちゃんと対応しようということで、この年末年始にさまざまな自治体が生活総合相談会を開きます。ハローワークも一部開きます」

と政府がさまざまな策を講じていることを紹介した。

「制度があっても広報が足らない」

   これに対して、勝間さんが

「でも、失業している人は厚労省のホームページに行く余裕がありますか?」

と発言。厚労省のウェブサイトが主な広報手段になっている現状に疑問を投げかけた。湯浅さんは

「ないんです。だから、ネットカフェにチラシを置いてもらったり、コンビニにポスター貼ってもらうよう要請したり、鳩山総理のビデオメッセージをユーチューブに上げたり、あらゆる方法で広めたいと思っています」

と応じる一方で、

「広報に決め手はないので、電波を通じた『空中戦』、手渡しの『地上戦』、思いつくかぎりの手法を使うしかないだろう」

と、事実上「手探り状態」であることを明かした。

   東京都の場合、フリーダイヤル0120-874-505と、年末年始は12月29日~1月3日にハローワーク新宿・歌舞伎町庁舎が相談窓口として設けられている。湯浅さんによると、「年末年始の衣食住の確保と、ハローワーク職員、東京都職員らによる生活相談」が受けられるという。

   対談の終盤、勝間さんが現状の問題点を

「1.制度があっても広報が足らない 2. 制度自体、自治体にばらつきがある 3. 全体として、福祉が国家戦略であるという理解が国民に不足している」

と総括し、近日中に「第2弾」が開催されることになった。

   二人のツイッター対談の模様は、ツイッターのまとめサイト「トゥギャッター(Togetter)」などで一覧することができる。

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