子育てママを蝕む「公園うつ」 人間関係に疲れ「行きたくない」

糖の吸収を抑える、腸の環境を整える富士フイルムのサプリ!

   小さい子どもを連れて初めて公園に行く「公園デビュー」は、母親にとって「社交」の場でもある。母親たちのグループができていることが多く、デビュー後も何かと神経を使う。人間関係に疲れ果て、公園に行きたくなくなる母親もいる。「公園うつ」と呼ばれ、子どもへの悪影響も心配だ。

ひどくなると家に引きこもるようになる

   面倒になって行く気がしないのは、うつの症状に似ている。最近は子育て中の母親の間で、人間関係に疲れ果て公園に行きたくないという人が増えているという。

   メンタル・ジャーナリストでありハートセラピー所属の産業カウンセラーの大美賀直子さんは、

「人付き合いが面倒だとか、人と打ち解けるのが苦手といった、もともとの性格もありますが、そうでなくても公園うつになることがあります」

と話す。

   「公園うつ」は幼稚園に入る前の子どもを持つお母さんに多い。よちよち歩きを始めるといろんなことに興味を持ち始めるので、お母さんはなにかと注意して見ていないいけない。毎日のことでストレスが溜まりやすく、気持ちに余裕がなくなりがちだ。大美賀さんは、そんな状態だからこそ「公園うつ」になりやすいと見ている。

   公園では、たいてい決まったメンバーと顔を合わせる。子育ての悩みを話し合うなど、その場だけの付き合いをする分にはいいが、メール交換して深く付き合うようになると、面倒くさいと感じるようになる人もいる。ひどくなると家に引きこもるようになってしまう。

母親同士が適度な距離を

   大美賀さんは、

「子どもが幼稚園に入ると自分の時間が持てるようになり、気持ちの余裕も出てきます。それまでの間のことで、いつまでも続くものではないんです。それに子どもを成長させるために公園に行かせているのであって、お母さんはサポート役です。お母さん同士、入り込みすぎない関係をつくるのがいいですが、人間関係が面倒くさくなったら、公園に行く時間帯をずらしたり、別の公園に行ったり、ママ友からのメールの返信回数を減らしたりして、適度な距離を保つのもいいと思います」

とアドバイスする。

   たしかに近所の公園に「通ったことがない」という母親もいるようだ。わざわざ離れた場所にある公園に車で通うらしい。

   前出の大美賀さんは、

「歩き始めた子どもにとって、外で思いっきり遊ぶことは体力、筋力をつけるだけでなく、睡眠のリズムをつくるので、とても大切なことです。外に連れて行かなくなることだけはしないで欲しいと思います」

と訴えている。

(2012年10月5日追記)

姉妹サイト