石井慧「負けたら自殺」 ビッグマウスは健在

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パンチの実力などで課題が

   ビッグマウスは、エンターテイナーの自覚ゆえかもしれないが、石井慧選手は、どれだけ格闘技に通用するようになったのか。

   月刊誌「ゴング格闘技」の松山郷編集長は、この1年の武者修行は大きいとする。

「昨年の大晦日に石井選手が出なかったことで、『タイミングを外した』との声が大きいようです。しかし、準備は当然で、無駄ではなかったと思います。修行先のメンバーや実績を見ても、かなりシビアなところで練習しています。リョート・マチダ選手といった現役王者との経験は大きいでしょう。『練習で落ち込んだ』と言っていましたが、最後は手応えを感じたようですね」

   ただ、柔道と格闘技は競技やルールが別物のうえ、練習と実戦は違う。このため、試合はやってみなければ分からないところが大きいという。

   また、対戦相手の吉田秀彦選手は、デビューから16戦を重ねて経験があり、特に、パンチの実力では石井選手より上ではないかとみる。

「石井選手は実戦で殴られた経験がなく、本気のパンチがどういうものか分からないでしょう。格闘技は、柔道よりやることが多く、経験の差が試合で大きく出るかもしれません。今の格闘技界は、10年選手がほとんどで、若手が急に結果を出せるような甘い世界ではないです。吉田選手は、近年万全でない状態が続き、今年も試合に多く出ていませんが、取材したところでは、今回は最高のコンディションということですよ」

   一方、「ゴング格闘技」の特集記事では、石井選手がポイントを稼いで勝つ可能性を指摘している。実際、石井選手は、柔道時代もこうした戦術を得意としていた。松山編集長は、「それで強くなった格闘技の選手も見てきており、その選択肢は当然あるでしょう」と言う。また、柔道78キロ級から増量した吉田選手に比べ、100キロ超級で活躍した石井選手の方が、骨格がしっかりしているのも有利かもしれないという。

「最後は、コンディション次第でしょうね。格闘技界が世代交代する意味では、石井選手が勝たないといけない試合になります。ヘビー級で期待を集めていますから、介錯する気持ちで次代を担うような戦いをしてほしい」
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