愛知県や群馬県などで有効求人倍率が悪化
内閣府の「地域の経済 2009」は、製造業の依存度が強い愛知県や群馬県などの地域で有効求人倍率が悪化していると指摘。これら地域は自動車関連が経済のけん引役で、最近はアジア向け輸出の持ち直しでやや回復しているが、「自律性に乏しい」としている。
08年冬に問題になった非正規労働者の雇い止めについて地域別の傾向をみると、東海地区が6万7000人と、全国の27.4%を占めた。
厚生労働省の「非正規労働者の雇止め等の状況」(速報値)によると、12月16日時点で解雇や契約期間の満了などで職を失った非正規労働者数は25万291人いる。
さらに、08年10月から09年12月までに解雇や雇い止めにあった人(予定を含む)22万7757人のうち、住居の喪失状況が判明している人は13万9892人で、このうち住まいを失った人は3488人(2.5%)いることがわかった。
政府は12月24日、鳩山首相を本部長とする緊急雇用対策本部の貧困・困窮者支援チームの会合を開き、緊急雇用対策として全国136の自治体で年末年始の生活相談を受け付け、就職あっせんや生活相談、住居や食事の提供の体制を整えることを明らかにした。
鳩山首相は「年越し派遣村が繰り返されてはならない」と述べたが、数字のうえでは雇用情勢に明るさは見えない。