鳩山由紀夫首相が臨時に会見を開き、偽装献金問題について陳謝したが、世論は全く納得していない様子だ。ネット上のアンケートでも「辞任すべき」との声が大半で、新聞各紙の社説を見ても、きわめて厳しい論調が大半だ。鳩山首相を支持する声は少なく、政権基盤は大きく揺らいでいる。
鳩山首相が新政権発足100日目にあたる09年12月24日夜開いた会見では、元公設秘書が起訴されたことについてお詫びする一方、「私腹を肥やしたでは訳ではない」などと釈明、現段階では辞任する考えのないことを明らかにした。
88.3%が「鳩山首相は辞任すべきだ」
しかし、偽装献金の詳細について聞かれると、「分からなかった」を連発。「私にも『なぜ、母が一言も話をしなかったのか』という思いはないわけではない」と、資金提供を行った母親に責任転嫁するともとれる発言すら飛び出した。
これに対する世間の見方は、きわめて鳩山首相に対して厳しいものだ。例えば、ヤフーでは「鳩山首相『辞任せず』どう思う?」という項目でアンケートが行われているが、12月25日の夕段階で6万以上寄せられている回答のうち、70%が「辞任したほうがいい」。「辞任する必要はない」との回答は27%にとどまっている。ライブドアではもっと厳しい結果が出ており、「鳩山首相は辞任すべきだと思う?」との問いに、実に88.3%が「はい」と回答。「思わない」は11.7%だった。
コメント欄を見ても、
「これは脱税は罪じゃないって言ってるの?」
といった声も多く、鳩山首相が贈与税を支払うと表明したことについても、ほとんど理解は得られていない様子だ。
大手各紙も、鳩山首相に対して厳しい見方だ。各紙の社説を見ただけでも、例えば読売新聞は、
「こうした多くの疑問に対して、首相の記者会見での説明は極めて不十分だった。首相は改めて機会を設け、一連の問題の全体像を自ら丁寧に説明すべきだ」
と、疑惑の解明が不十分だったことを強調。