カーボン・チタン製「マジンガーZ」は200万円
「仮面ライダー新1号 変身ベルト」の商品化は、子ども向けに販売していたライダーベルトが、実は大人も購入しているという話から着想を得たそうだ。バンダイでは、メモリアルとなる年の商品にはとりわけ力を入れているといい、2010年には、超合金ロボ発売35周年を記念したカーボン・チタン製「マジンガーZ」の発売も予定している。高級素材を使用しているため、価格はなんと200万円だ。広報は「大人を驚かせたい思いもあります。ずっしりとした重量感や本物感にこだわるのもそのため」とPRする。
日本玩具協会の稲増和夫さんは、「かつては子どもだったお父さん世代が昔を懐かしんで購入していくのでしょう」と指摘する。
「玩具メーカーは今、大人向け商品に力を入れています。少子化もあってターゲットを広げているというわけです。昔は買えなかった、あるいは買って貰えなかったものが、今になって手に入れることができる。お父さん世代にとっては惹かれるモノがあります。商品のクオリティが高いのも魅力的ですし、いわゆる『大人買い』をしてしまうのでしょう」
ちなみに、ここ数年は復刻版おもちゃがトレンドだった、と稲増さんは指摘する。野球盤、人生ゲーム、ミニカー、たまごっちなどが装いを新たにして、再び注目を集めていた。こうした傾向について「いわゆる『巣ごもり』も関係しているのかもしれません。あまり外出できない分、家の中で遊ぶ。自分が昔遊んだものをまた、子どもと一緒に楽しみたいという気持ちもあると思います」と話していた。