加藤清史郎くん、大橋のぞみさん、福原遥さん……子役タレントたちの活躍が目覚ましい。芸能リポーターの梨元勝さんは彼らの活躍が人々に、「癒しや夢を与えているのでは」と話している。
2009年の流行語トップテンには「子ども店長」が名を連ねた。子役俳優の加藤清史郎くん(8)が、エコカー減税の仕組みをコミカルに伝える、というトヨタCMに出演した。清史郎くんにとっての2009年は「うますぎる演技」も評判を呼んだ。
大橋のぞみ、「いいとも」史上最年少出演
NHK大河ドラマ「天地人」には、直江兼続の幼少時の役として出演した。阿部寛演じる上杉謙信に対峙して、目には力を込めて「わしは、こんなとこ、来とうはなかった」と言い放つ――。迫真の演技はオトナたちの心をつかんだ。NHKには当時、「あの子は誰か」といった問い合わせが多々寄せられたといい、その後は異例の再出演につながった。年末のNHK紅白歌合戦への特別出演も、決まっているという。
スタジオジブリ映画「崖の上のポニョ」の主題歌でブレイクしたのが、大橋のぞみさん(10)だ。2008年「紅白歌合戦」出場後は、ドラマ出演の機会も増えた。2009年4月~6月、フジテレビ系ドラマ「白い春」で阿部寛と共演し、日本テレビ系ドラマ「ザ・クイズショウ」では真矢みきの娘役を演じた。また、5月5日の「こどもの日」には、フジテレビ「笑っていいとも」の名物コーナー・テレフォンショッキングに史上最年少出演したのも話題になった。
NHK教育テレビで放送中の料理番組「クッキンアイドル アイ!マイ!まいん」の主人公・柊まいん役の福原遥さん(11)も、人気がある一人だ。SNS「mixi」には『柊まいん』コミュニティがあり、1500人近くが参加。書き込みには「まいんちゃん可愛すぎますね。特徴のある喋り方も癖になります」「容姿もいいけど声がドストライクです 」「息子が観てて、自分がハマッてしまいました」などとある。12月21日にはGyaO「トレンドニュース」がインタビュー記事を掲載したのも注目された。
「彼らの活躍は癒しや夢を与えている」
ほかにも注目株は多い。2006年に放映された実写版「ちびまる子ちゃん」のさくらももこ役がはまった森迫永依さん(12)。2009年12月公開のアニメ映画「よなよなペンギン」では主演声優をつとめる。また、同じく12月公開の映画「ウルルの森の物語」で熱演した北村沙羅さん(8)。彼女は関西テレビ制作のアニメ「うんこさん」の主題歌を歌うのも話題に。一方、アメリカンファミリー生命保険会社のCM「まねきねこダックの歌」を歌う、たつやくんは10歳だ。
いずれにしろ、子役タレントたちの活躍は目立ってきている。それはなぜか――。芸能リポーターの梨元勝さんは「子どもたちの純粋なところがうけている」と話す。
「子役というのは仕掛けていったとしても、必ずしもうまくいかないんです。難しいんですよ。だから、彼ら彼女らの純粋無垢な様子がじわりと、人の心をつかんできたのだと思います。テレビで見ていても、ほっとする、というか。その活躍は癒しや夢を与えているのではないでしょうか」
もっとも、梨元さんは今後、若いスターたちの将来を考えながら、育てていくことも大事だと指摘する。周囲の感心も大きいだけに、成長に合わせた活躍の場が必要になるだろう、とも話していた。