鳩山内閣の支持率が急落している。報道各社の調査で軒並み下がり、朝日新聞社の調査では48%と、内閣発足以来、初めて50%を切った。米軍・普天間基地移設問題など、懸案に煮え切らない態度を取った首相を、有権者は「リーダーシップがない」と見ているようだ。偽装献金問題で元秘書が立件された場合、支持率は今後も落ち続ける可能性があり、鳩山内閣に黄信号が点灯している。
朝日新聞社は2009年12月21日の朝刊紙面で、全国世論調査結果を発表した。調査は12月19、20日に電話で実施。全国の有権者から2115の有効回答を得た。
「決められぬ首相に失望」
それによると、鳩山内閣の支持率は48%。11月中旬に行った前回調査の62%から大きく落ち込み、同紙調査では内閣発足以来、初めての半数割れとなった。不支持率も前回の21%から34%と急増した。
鳩山首相がリーダーシップを発揮しているか、という質問に対しては「思わない」が74%。「思う」という回答はわずか18%と2割にも満たなかった。同紙は別面で、鳩山首相が普天間基地移設で「煮え切らない態度に終始」したほか、マニフェストに書いてあった暫定税率廃止に小沢一郎民主党幹事長が「待った」をかけたことに「決められぬ首相に失望」「公約決別も『小沢頼み』」と見出しを打っている。 また、天皇陛下が15日、中国の習近平国家副主席と特例的に会見を行ったことについては「妥当ではない」としたのが51%で、「妥当だ」は39%となっている。
日本テレビも20日に世論調査結果を発表している。18日から20日にかけて行った調査で、こちらも「支持する」とした回答が52%と、11月に行った調査から15ポイント下落。「支持しない」は36%だった。