富士山遭難片山右京 「無謀」だったか議論白熱

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   元F1レーサーで登山家の片山右京さん(46)と富士登山の途中で遭難し、行方不明となっていた会社員の男性2人と見られる遺体が2009年12月19日、静岡県警に発見された。登山の状況が詳細に報道される中、ネットでは片山さんが無謀でなかったか、を巡って議論が白熱している。

   行方不明だったのは片山さんの事務所スタッフ・宇佐美栄一さん(43)と堀川俊男さん(34)。宇佐美さんは片山さんのヒマラヤ登山に何度も同行した登山のベテランだった。

   3人は17日の朝6時ころに御殿場口から登り始め、同日夜にテントで宿営。片山さんは、この富士登山のあとに計画していた南極探検のための1人用テントを使用し、宇佐美さんと堀川さんは2~3人用の大きめのテントを使った。しかし強風にあおられ、2人がテントごと滑落してしまったという。

   片山さんは「自分1人では(2人を)下ろせないのが分かっていたので、いろんな状況を考えて(下山する)判断をしました」と下山後の会見で声を詰まらせながら語っている。

寒波が来るのを知らずに登った?

   こうした状況を受け「2ちゃんねる」の「登山・キャンプ・アウトドア板」では関連するスレッドが多くたてられ、片山さんの登山が「無謀」でなかったかどうかの議論がなされている。

   片山さんが保護された御殿場署の調べに対し「寒波が来るのを知らずに登った」と話していると報じられていることなどに関して、

「富士山くらい軽いと油断したのかも。事前の情報集めは重要なのに、それを怠ったのだから」
「事前に情報があれば早めの下山ができたかもしれない。装備も風対策が十分に出来たかも」
と、事前の行動や装備に不備があったのではという書き込みが目立つ。一方で、下山を決断した片山さんに対して「登山経験ある人間からすればもっとも最良な選択。1日待っていたら全滅だった」とする声や、

「無謀とは言えない。凍死や餓死ならともかく飛ばされて滑落だからな」
「本人の技術装備その他に問題が少なく、不可抗力的な事故だと山屋は分かってる」
といった具合に、どうにもならない事故だったと片山さんを擁護する声も多い。

   宇佐美さんのブログには、遭難していることが報じられてから「生きていると信じたい」「何とか奇跡を起こしてくれるようお祈りしています」と安否を気遣う書き込みが相次いでいた。片山さんのブログは、コメントは管理者の承認があるまで公開されないシステムになっているが、片山さんは「ブログ上の励ましの言葉に感謝しています」と話しているという。

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