イマドキの女子は告白だけでなく、プロポーズも自分からする。一方、「プロポーズされたい」という女性もいるが、ただ待っているのではなく、強制的にきっかけをつくるようだ。
付き合って7年になる彼氏がいるという24歳の女性は、「自分からプロポーズしようかと思っています」と09年10月31日に「Yahoo!知恵袋」に書き込んでいる。お互い結婚する気でいて、これまでも結婚の話をしたことがあったが、ケンカになり進まなかった。
プロポーズを決意したのは、女性が3~5年間、アメリカで仕事をすることが決まったからだ。しばらく遠距離恋愛になるので、その前に婚約しておきたいと思っている。彼のプロポーズを待っていたら何年先になるかわからないし、「私にとって、婚約したいというタイミングが今なのです」と気持ちを固めている。
彼の誕生日に逆プロポーズをしようと思います
イマドキ、女性からのプロポーズは珍しくないようだ。
「明日の彼の誕生日に逆プロポーズをしようと思います。
結婚の話もちらほら出ながらも、あと一歩前に進めないという状態で、私が打破しちゃおうと思います」
同じ「知恵袋」に、09年6月16日、こう書き込んでいる女性もいる。
3年前に女性のほうから告白して、付き合いがスタートした。レストランの予約もして、気持ちを精一杯詰め込んだ手紙も書き終え、準備万端だという。コメント欄には応援するメッセージが書き込まれ、「ちなみに私も逆プロポーズしたほうです」とか「そのうち逆プロポーズでもしてしまいそう」といった意見も目立つ。
とはいえ、「プロポーズされたい」という女性もいる。
20歳代後半の女性は、「プロポーズ待ちで辛いです」と「教えて!goo」で09年1月に打ち明けている。相手の男性は30歳で付き合って2年経つが、これまで結婚の話はない。女性は結婚願望が強く、職場の同僚や友人に結婚の予定を聞かれることもあって焦るものの、
「やっぱり男性から言ってほしいということもあり、どうしようもない状態です」
と、もんもんとしている。
「強制プロポーズセット」4カ月で500個売れた
プロポーズは男性にしてほしい。でも、ただ待っているのは嫌だという女性に向けて、サハダイヤモンド(東京都墨田区)は「強制プロポーズセット」(8892円)を売り出している。
セットには、シルバー製リングにキュービックジルコニアがついた「プロポーズリング」、婚約指輪を買うと約束する「誓約書」、婚約指輪の購入資金を貯める「貯金箱」が入っている。女性が男性に渡して結婚を意識してもらうというのが狙いで、本物の婚約指輪は男性が用意することになりそうだ。
09年8月6日に発売し、12月現在で500個売れた。購入者の9割が女性で20~30歳代が多い。少ないが40歳代の女性も買っているそうだ。
好評だったので、「強制入籍セット」(9248円)を09年12月15日に発売した。プロポーズセットの3点に、すぐに入籍手続きができるように「婚姻届」と男性の苗字の「認印」、「朱肉」、あらかじめ設定した期日がくるとアラームが鳴る「カウントダウンクロック」をプラスした。
サハダイヤモンドの広報担当者は、
「ちょっと脅迫的かもしれませんが、女性には好評です。男性からは逃げられないとの声もありますが(笑)。このセットによって新しいプロポーズのスタイルが広まるきっかけになればいいですね」
と話している。
ちなみに、振られたりしてうまくいかなかった場合、「強制プロポーズセット」は12月31日まで返品が可能だ。いまのところ返品の依頼はないという。