「高度医療が障害者を生き残らせている」などとブログで持論を展開していた鹿児島県の阿久根市の竹原信一市長が2009年12月18日、抗議にきた障害者団体のメンバーと面会した。謝罪は拒否したが、ブログの修正を約束し、現在ブログには「ただいま修正中」と書かれている。
竹原市長は18日、全国の障害者の地方議員からなる「障害者の政治参加をすすめるネットワーク」のメンバーと市役所で面会した。
県議会でも市長に謝罪を求める決議を可決
面会は非公開で行われたものの、竹原市長は「ブログの文面を否定することになりかねない」として謝罪を拒否した。ただ、ブログの記述に関しては、修正することを約束したという。
竹原市長は2009年11月8日付けのブログ記事の中で、
「高度医療のおかげで以前は自然に淘汰された機能障害を持ったのを生き残らせている。結果養護施設に行く子供が増えてしまった」
と書いていた。
この記述は「障害者の出生自体を否定している」として以前から問題視されており、12月9日には、県のソーシャルワーカー協会など4つの福祉団体が共同で抗議声明文を発表。14日、15日の市議会でも質問が続出したが、竹原市長は「文章を全部読めば(差別でないのが)分かる。これは問題提起」「大騒ぎにしたのはメディア」などと主張していた。17日には県議会の議題にもなり、竹原市長に謝罪を求める非難決議を全会一致で可決している。