日本鉄鋼連盟が2009年12月18日に発表した11月の鉄鋼生産概況によると、粗鋼材生産は前年同月比0.5%増の885万トンで、14か月ぶりの増加となった。4か月連続で800万トン台をキープした。前月比では5万7000トン、0.7%増加した。
日本鉄鋼連盟は、「前年比では、昨年11月がリーマン・ショックによる落ち込みが大きかったことが一番の原因ですが、粗鋼材はアジア向け輸出と国内の自動車向けが好調なことから、ゆるやかに回復しています」と話している。
1-11月の累計は7858万トンで、前年同月比29.4%減だった。
一方、建築材などに使われる小型棒鋼が同2.5%減の69万トンで27か月連続の前年割れとなったほか、H形鋼が同14.4%減の25万トンと15か月連続で減少するなど、建築向けの動きはまったく振るわない。特殊鋼も同5.5%減の184万トンだった。