ゴールドマン・サックスが債権の買い取りを要求
一方、ADRによる再建を決めたアイフルだが、先行きは不透明感が増している。アイフルは金融機関に約2800億円の債務の返済猶予を求めているが、ここにきて米ゴールドマン・サックス(GS)がアイフルに対し、債権の買い取りを要求してきた。
アイフルとGSは、買い取り額を巡って水面下で交渉に入った模様だ。しかし、GSだけ特別扱いすれば、他の債権者の不満が強まるのは必至。全債権者が同意しないとADRによる再建手続きは成立しないため、GS以外にも希望する債権者と調整を進める可能性もある。
そうなればアイフルの負担は重くなり、再建に影を落とすことは避けられない。仮にADRが成立しても、10年6月には改正貸金業法が完全施行され、経営環境は一段と悪化することが予想されるため、金融機関の中には「最終的に法的整理に移らざるを得ないのでは」との声も漏れている。