「コロカ」欲しさにひと月に約1000人来店
こうしたことから、全国各地にある提携店の土産物屋に立ち寄る人が増えた。
栃木県日光市の老舗煎餅屋「石田屋」では2009年6月、この仕組みを取り入れた。営業企画部長の石田雅一さんによると、石田屋では県内全域の土産物屋へ商品を卸しているため、「本店」にわざわざ立ち寄るお客さんは珍しかった。今では、「コロカ」欲しさに、ひと月に約1000人が来店している。それまでのおよそ倍の人数だ。名物「日光甚五郎煎餅」の売れ行きも好調だ。
「お客さんは全国各地からいらっしゃいます。せんべいは中年客がメインでしたが、今では20~30代が買っていくのが嬉しい。一般客よりも客単価が高いのも特徴で、購入額は最高で4万円使った人もいます。リピーター客も来るようになりましたし、PR効果は大きいと思います」
なお、前出のプラ社・馬場さんによると、提携したいという問い合わせは全国から相次いでいるという。
JR九州とも提携し、2009年11月7日には「九州一周塗りつぶし位置ゲーの旅」がはじまった。指定されている九州内の50駅の通過時・下車時に位置情報を送信すると、画面上の地図が塗りつぶされていく仕掛けで、旅の軌跡を残せるという趣向だ。塗りつぶした駅数(15・25・35・50)に応じて、ゲーム内のアイテムも獲得できる。
JR九州はこれにあわせて、「コロプラ★乗り放題きっぷ」という特別乗車券も発行した。北部九州エリア版・2日間1万円、南九州エリア版・2日間1万6000円、全九州エリア版・2日間2万2000円と3日間2万5000円がある。発売期間は2010年3月31日まで。営業部は「ゲームをきっかけにして鉄道利用を促したかった」と話す。発売から1か月でおよそ500枚が売れた。購入者は九州以外からの人が多かったという。「ネット上では効率的な回り方について書き込みが盛んなようです。すでに、50駅をクリアしている人もいらっしゃいます」