芸能界でまたまたクスリ汚染が明らかになった。女性R&B歌手、詩音容疑者(26)が麻薬事件で逮捕され、若いファンらにショックを与えている。のどにポリープができたと悩んでいたというが…。
詩音容疑者は、クラブシーンのインディーズ系からいきなりメジャーになった歌手だった。
ミクシィの詩音コミュティは閉鎖
2008年5月28日に発売したデビューアルバム「Candy Girl」は、オリコンのランキングで初登場9位に。インディーズ系としては、異例のスタートを切った。特に、収録曲の「春夏秋冬」は、その独特のハイトーンボイスが若い女性らに支持されてヒットしている。09年10月7日には3枚目のニューアルバム「Truth」をリリースしており、その矢先の事件だった。
スポーツ紙などによると、神奈川県警が12月9日、別の事件の関係先として横浜市内の自宅マンションを家宅捜索したところ、合成麻薬ケタミンの所持が分かった。ベッドの枕の下に、0.003グラムの粉末が入ったビニール袋が見つかったほか、ゴミ箱には吸引に使ったとみられるストローが捨てられていた。詩音容疑者に尿検査をしたところ陽性反応が出たため、10日になって麻薬取締法違反(使用・所持)の疑いで逮捕した。
調べに対し、詩音容疑者は、ケタミン所持の容疑を認め、「1週間前にストローで鼻から吸った」と供述しているという。
ネット上では、また芸能界の薬物汚染の一端が分かったと、あきれる声が上がっている。一方で、これから活躍というときだっただけに、ショックだと打ち明ける女性ファンらも多い。ミクシィでは、参加者が3万人近い「詩音」コミュニティは閉鎖され、日記などでも波紋が広がっている。
逮捕で、詩音容疑者の本名が朴有香(パク・ユヒャン)と韓国籍であることが初めて分かり、ファンの間で驚きの声が上がっている。所属事務所ハイライズや本人の公式サイト・ブログは閉鎖され、ファンらも困惑しているようだ。
408件の励ましコメント、裏切った
詩音容疑者は、自らのブログで2009年10月29日、ある衝撃的な告白をしていた。
それは、のどにポリープができたということだ。病名は明らかにしていないが、喉頭がんの可能性はあり、歌手生命に関わる一大事だ。公式サイトでは、しばらくは治療に専念し、ライブをキャンセルして活動休止にすることを明らかにした。早期に発見できたので、大事には至らないとの見通しも示している。
この日、詩音容疑者は、「素直な気持ち」をブログにつづっている。ウソでも明るくファンに大丈夫と言うべきとしながらも、強がらずに弱い自分をさらけ出したいとも告白。そして、こう心の叫びをぶつけた。
「もしも神様が居るのなら、お願いだから詩音から歌を取り上げないで欲しい」
「もぅ、苦しくて、辛くて、泣き疲れちゃったよ。詩音のライブを楽しみにしていてくれたみんな、本当に本当にごめんね。みんなに会えるのを励みに毎日頑張って来たし、すごく楽しみにしていたから悔しくて仕方がない」
そして、11月9日になってブログをようやく自ら更新し、「詩音だよ帰って来たよ」と報告した。それまでにたまった408件のコメントに励まされ、支えられたというのだ。それ以降のブログでは、挫折から立ち直り、1日を大切に生きることにしたとの決意がつづられている。
逮捕前の12月7日には、曲を作っているときや歌っているときが一番の幸せとブログに書いている。翌日には、「ビルボード・ジャパン・ミュージック・アワード2009」の最優秀インディーズアーティスト賞にノミネートしたことを明かしていた。
ところが、結果として、ファンを裏切ることになってしまった。病気で落ち込み、クスリにすがろうとしたのか。それとも、何か別の動機なのか。
所属事務所のハイライズに取材を申し込んだが、11日中には応答はなかった。