「車両の老朽化を踏まえて、以前から統廃合の検討を進めているところ」
ブルートレインとして活躍した客車の「余生」としては、JR九州の取り組みが注目されている。09年6月、05年まで「さくら」(東京-長崎)として活躍した車両を長崎-門司港間で臨時列車として走らせたところ、「満員御礼」に。ホームはカメラを持った鉄道ファンであふれ、その後企画した列車も予約で埋まるなど大盛況だという。この取り組みを、岩谷さんは、
「鉄道の歴史を尊重するという意味で、非常に良い先例になると思う」
とみている。
JR西日本金沢支社の広報担当者は
「(「北陸」「能登」については)車両の老朽化を踏まえて、以前から統廃合の検討を進めているところ。それ以上のことは『未定』。発表前のダイヤについては答えられない」
としている。例年であれば、3月ダイヤ改定の内容は12月中旬~下旬に発表されることから、両列車の廃止も、近く正式発表されるものとみられる。
「北陸」が廃止された後に残るブルートレインは、「あけぼの」(上野-青森)、「日本海」(大阪-青森)、「北斗星」(上野-札幌)の3つのみ。新造客車で豪華さをアピールする「カシオペア」(上野-札幌)や、電車化してスピードアップを図った「サンライズ出雲・瀬戸」(東京-出雲市・高松)は比較的人気が安定しているものの、老朽化が進むブルートレインは、もはや「絶滅危惧種」といったところだ。