東国原知事国政断念の真相 たけし忠告は水道橋博士のアイデア

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「お前、髪の毛全部抜けるぞ」

   もっとも、東国原知事の国政転身には当時、逆風が吹き荒れていた。実に世論の8割が反対だったのだ。心配したのが師匠の北野武さんで、2009年7月10日の酒の席で、出馬の断念を忠告したとされている。「浅草キッド」水道橋博士は会食の前日の話として、こんな裏話を明かす。

「(北野さんに呼ばれて、)『お前、東のこと正直に教えてくれよ。(世論は)どれぐらい支持しているんだ』と言われました。僕は『いや、髪の毛全部なくなると思います』ってその時に言ったんですよ(笑)。後になって、そのままコメントが出ているものだから、俺が東さん止めたのかな(と思いましたよ)」

   その上で、当日の様子はどうだったかと水を向けると、東国原知事は「あれ、水道橋博士が言ったんだ。その通り言われましたよ」として、こう続ける。

「(北野さんが)『お前、髪の毛全部抜けるぞ』と言うので、『いやほとんど抜けてますよ』と返すと、『お前、それ以上抜けるんだよ』と。政治家の進退は本人が決めることだけれど、今は相当の逆風だから、おとなしくしておいた方がいい。今まで築き上げてきた人気度、支持率、ブランド……そういった実績が全部ふっとんでしまう。あくまでも忠告だけれど、やめといた方がいいんじゃないか(ということでした)」

   そして、水道橋博士が出馬の取りやめは「その時に決断したのか」と迫ると、本人は「やめようと思いました」と即答した。ただし、北野さんの助言だけが決断させたのではなく、政権交代させるのも手かもしれないという胸の内もあったそうだ。

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