「下取りセール」や「カーシェアリング」が伸びる
「所有欲」を満たす消費から、「共有」によりむだを極力排除しようという動きも強まった。その象徴が「下取りセール」や「カーシェアリング」といった新しい消費形態が伸びていることだ。同社は「東京都心部などでは深夜の交通手段なども充実し、高額の駐車料金まで払って自家用車を保有するよりも、他人と共有する車を必要なときだけ利用し、それで浮いたおカネを趣味など活用した方が満足できる」という。
15位にランクインした「自転車ブーム」のように、「安価」を求める節約志向だけでなく、それによって健康・体力増進につながることに満足を見出すのが最近のトレンド。まだまだ厳しい経済環境が続く中で、嗜好品やぜいたく品よりも、日常の「質」に目を向けて、「生活の土台交換」へ進んでいく――博報堂は来年の消費動向をそう読んでいる。