ゴルフ界のスーパースター、タイガー・ウッズ(33)の愛人報道はますます過熱しているが、タイガーがエリン夫人(29)と超高額の「婚前契約」(プレナップ)を結んでいたことがわかった。結婚7年で5500万ドル(約47億7500万円)、仮に2年後に離婚した場合、これに加え、離婚調停金3億ドル(約255億円)が支払われる、といった内容だ。
婚前契約は日本では馴染みが薄いが、海外では一般的に行われている。専門家によると、結婚は夫と妻の契約であり、その担保は愛情で、「妻の担保(愛情)が無くなっても、好きな妻を手放さないためお金を積む」という契約でもあるそうなのだ。日本でもこの婚前契約、普及するのか。
がまんすればするほど、もらえるお金が増えていく
タイガーが結婚したのは2004年。今回の愛人騒動は離婚の危機を招いたが、米国メディアによれば、結婚7年で夫人が5500万ドル(約47億7500万円)を受け取る同意が今回新たに盛り込まれたという。これで結婚は今後2年続くことになるのだという。5500万ドルは結婚を続けた「ご褒美」のようなもので、仮に2年後に離婚した場合、この金額に加え、離婚調停金3億ドル(約255億円)が支払われることになるそうだ。いわばがまんすればするほど、もらえるお金が増えていくという仕組みだ。こうした「ご褒美」や離婚調停金は婚前契約で決められているのだそうだ。
この婚前契約、日本では馴染みが薄いが、アメリカなどでは一般的に行われている。特に財産を持っている人には必要不可欠で、離婚の際に揉めないように初めから取り分を決めておく、というものだ。
婚前契約の専門家で行政書士の黒田清子さんによれば、日本でも婚前契約は明治時代からあった。入り婿した場合に結ばれることが多く、財産が婿側に流れないようにすることが目的だったそうだ。
アメリカの場合、夫婦の財産は共有のもので離婚する場合は半々に分けられる。ただ、財産形成の貢献度が違うのに半々なのはおかしい、ということもあって、あらかじめ離婚後の財産分配の取り決めをすることになった。日本では財産は夫婦それぞれ本人のもので、共有ではないため、協議離婚の場合、妻が何の財産も受け取れない、というケースも起こっている。不服な場合は裁判に持ち込むしかない。
黒田さんによれば、結婚3年、5年、10年ごとに妻に「ご褒美」を支払うことも、アメリカではよくある事なのだそうだ。妻とできるだけ長く結婚生活を送りたい、という気持ちの表れで、夫が妻を深く愛している場合や、離婚による様々な不具合が生じることを防ぐためだという。